輸送秩序確立対策
トラック運送事業者を取り巻く社会構造や経営環境の変化に的確に対応した輸送秩序を確立するため、法令遵守の徹底を図り、名義貸し、白トラ等、輸送秩序を阻害する行為の防止、公正な競争環境を維持するための取り組みを推進するため、昨年政府が取りまとめた「物流革新に向けた政策パッケージ」及び「物流革新緊急パッケージ」に沿った「物流の2024 年問題」への法令等の改正に対する周知徹底や改正「標準的な運賃・標準運送約款」等の届出に関する周知活動を推進しています。
さらに、働き方改革の推進(特に改正改善基準告示)への適切な対応にも力を入れ、従業員の生産性と満足度を向上させることを目指し、安全対策の強化に積極的に取り組むとともに荷主とのパートナーシップの確立に向けた施策も積極的に推進しました。これらの取り組みを実効性のあるものとするため、事業の実施に当たっては、関係行政機関と連携を図りました。
(1)物流革新に向けた政策パッケージに基づく「2024年問題」への対応について
- @ 時間外労働の上限規制9 6 0 時間及び改正改善基準告示の遵守に係る対応
- ア 時間外労働の上限規制9 6 0 時間及び改正改善基準告示の遵守に向け、 セミナー等を開 催した。
- イ 荷主や一般消費者等に対し、リーフレット等を配布し、荷主等への理解促進を図った。
- ウ 時間外労働上限規制や改正改善基準告示への対応状況等の実態把握を行った。
- A 商慣行の見直し及び取引環境の改善等による長時間労働の是正に係る対応
- ア 物流革新に向けた政策パッケージに基づき、「適正運賃の収受に向けた契約の電子化・書面化の導人」や「物流負荷の軽減に向けた計画の作成等」の規制的措置の導入を含む法制化に関し、周知・広報を図った。
- イ 運転者の長時間労働等の解消を図るための商慣行の見直しに向け、関係行政機関や関係団体等との連携を図り、着荷主を含む荷主や一般消費者等への理解促進を図るための環境整備を実施した。
- 
 ウ 「トラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会」の適切な開催・運営に取り組み、近畿運輸局、兵庫陸運部及び兵庫労働局との連携を図り、協議会の的確な開催・運営に取り組んだ。
 ・第15回兵庫県地方協議会 (3月13日)
 
- B 多重下請構造の是正に向けた対応
- 実運送事業者の適正な運賃の確保による賃金水準の向上等を実現するため、元請事業者等が実運送事業者の情報を把握できるよう、台帳作成等に係る規制的措置等への対応等について周知・広報を図った。
- C 荷主との連携による物流の効率化に向けた取組の実施
- ア DX等による物流の効率化・生産性向上を図るとともに、荷主や荷主団体との定期的な意見交換やセミナー等を通じ、 荷主と トラック事業者による物流の効率化に向け、周知・普及促進を図った。
- イ ホワイト物流推進運動や輸送品目別ガイドラインについて、荷主やトラック運送業界に引き続き周知を行なった。
(2)改正「標準的な運賃・標準運送約款」の活用等による適正なコスト収受等転嫁対策の推進
- @ 改正 「標準的な運賃」 及び 「標準運送約款」 の周知に係る対応
- 今回の改正の趣旨及び内容、届出に係る周知を図り、 価格転嫁ができるように積極的な活用を促進し、諸施策を展開する。また、荷主に対し積極的に広報・周知活動を行った。
- A 「標準的な運賃」の活用及び原価管理の徹底等による適正なコスト収受等転嫁対策
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 ア ドライバーの労働条件改善を目的とした価格転嫁に向けた荷主交渉を促進するに繋がるセミナー等を開催した。
 ・物流セミナーの開催(11月11日)参加者97名
 第1部 テーマ「最近のトラック事業に関する取り組みについて」
 講師:兵庫労働局 労働基準部 監督課長 鈴木 信幸氏
 第2部 テーマ「2024年問題」の対処法 〜DX 化の考え方及びケーススタディ〜
 講師:株式会社 湯浅コンサルティング 芝田 稔子
 ・荷主懇談会の開催(1月29日) 参加者77名
 
- イ 「標準的な運賃」及び「燃料サーチャージ」のほか、附帯作業料・待機時間料や高速道路料金など実費について、事業継続に必要なコストが収受できるよう広報活動を行った。
- ウ 公正取引委員会の「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」及び「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」 に基づき、特に労務費やエネルギーコストの上昇分が取引価格に転嫁できるように広報活動を実施した。また、パートナーシップ構築宣言の普及に向けて広報活動を行った。
- 
 エ 標準的な運賃と自社原価の関連を踏まえた交渉方法など、標準的な運賃の活用によって適正運賃収受に繋がるセミナー等を開催した。
 ・原価計算活用セミナーの開催
 ・物流セミナー、荷主懇談会等の開催
 ・燃料サーチャージの導入促進
 
(3) トラックGメンとの連携による荷主対策の深度化の推進
- @ トラックGメンとの連携による荷主対策の深度化の推進
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 ア 事業者の違反原因行為に関する荷主情報の収集を図るため、会員事業者、ドライバー等に対し、国土交通省の意見投稿サイトの積極的な周知を行い、ドライバーの労働条件の改善や取引適正化を図った。
 
- イ 地方適正化実施機関における巡回指導等により事業者から収集した悪質な荷主の情報をトラックGメンに提供し、 法に基づく「働きかけ」「要請」「勧告・公表」などの措置を講じるよう、連携強化を図った。
- ウ 令和6年8月からは、適正化指導員が適正化調査員(トラックG メン調査員)に任命され、強化月間(11月〜12月)にはトラックGメンと共に情報収集を行い情報提供を行った。
(4) 輸送秩序を阻害する行為の防止 (巡回指導の総合評価がD・E事業所の重点化等) とコンプライアンスの推進
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@ D・E事業所の重点化等巡回指導 による法令遵守の徹底
 
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 ア 令和5 年4 月1 日より総合評価がD・Eの事業所でその後も改善が図られない営業所への対応として重点化巡回指導を実施し、法令遵守の徹底を図るとともに 法令を遵守しない悪質事業者に対しては早期監査を実施するため、兵庫陸運部への迅速な情報提供を行った。
 
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 イ 巡回指導結果について、適正化情報処理システムを通じた迅速な報告を行い、兵庫陸運部の早期監査を支援する。また、速報制度並びに新規参入事業者に対する新規巡回指導及び労基特別巡回指導等への的確な対応を図った。
 
 
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A 輸送の安全を阻害する行為の防止や法令遵守の指導
 
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 ア 巡回指導を通じて、社会保険等の未加入等に対し、社会保険等の加入及び保険料の納付の徹底を的確に指導する。
 
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 イ 白トラ等の防止を図るための啓発活動の推進
 
(5) 輸送秩序の改善や確立のための委員会、会議等の開催
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    @ 委員会の開催
 ア 輸送秩序確立委員会
 「輸送秩序を阻害する行為(白ナンバー、過積載追放)への対応を検討テーマとして検討した。
 第1回輸送秩序確立委員会 令和6年 8月 8日
 第2回輸送秩序確立委員会 令和7年 2月17日
 イ 輸送秩序確立小委員会 令和6年11月19日
 
 
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        A 神戸運輸監理部兵庫陸運部との情報交換
 輸送秩序改善連絡会(通称:三木会)の定期的な開催
 
 
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